高齢者【低血圧症状】高齢者と、若者の低血圧症状の違いについて

低血圧症状

低血圧と高齢者

若い人と高齢者の症状のちがい

血圧が低ければ脳へいく血液が少なくなりますから、頭がふわーっとしたり、めまいや頭痛をおこすのは、若い人でも高齢者でも同じです。しかし、いくつかの点で、若い人と高齢者にはちがいがあります。

症状のあらわれ方や強さのちがい

高齢者一般的に若者は、低血圧の症状のでるときのメリハリがはっきりしていますが、高齢者での低血圧症状は、症状の浮き沈みはあるにせよ、いつもダラダラ続くという訴えが多いようです。おそらくその理由としては、若い人では血管がまだやわらかく弾力性があること、そして自律神経の活動性が高いことなどによるのではないかと考えられます。低血圧症状が強いときにはへたりこむほど調子がよくないのに、元気なときにはまったく症状がないといった具合に、よいときとわるいときの落差が大きいのは、血管の弾力性や自律神経の活動性の上下動が大きいためと考えられます。これに対して、高齢者では、血管もかたく、また自律神経の反応も鈍っていると考えられますので、低血圧症状の上下動は若い人にくらべて小さいかわりに、すっきりとよくなる時がなかなかないようです。

病歴や心理的背景のちがい

高齢者と病歴高齢者では症状以外の他の条件がかかわっていることが多い。他の条件とは、すでに「自律神経失調症」などと診断されたり、「高血圧」などと誤診されたりしている経歴があること、そしてそのためにすでになんらかの薬を連用していることが多く、その影響も考えなければならないことが少なくありません。心理的に 「もう治らない」と思い込んでこりかたまっている人もいますので、診断や治療に苦労することが多いのが実情です。若い人のほうが、薬の反応性もおおむねよい傾向があり、自律神経の作用が活発であることは、治療するうえでも追い風になるのです。また、はっきりいって若い人のほうが素直ですから、そのことも症状がよくなるうえでよい影響をあたえると思います。治療上でのそれぞれの利点 そうはいっても、高齢者でも、わるくばかり考える必要はありません。起立性低血圧はべつとして通常の低血圧では、血管がすこしかたくなっているということは、血圧が極端には下がりにくいということでもあるのです。したがってわりと少ない量の点滴で一時的ではあっても症状がよくなりやすいのです。
若い人では自律神経の反応の強さを、高齢者ではある程度の動脈硬化を、症状改善のためのひとつの「武器」と考えておくことが重要です。

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