低血圧症状【足のむくみ】
むくみがおこる原因は?
むくみの原因はいくつかありますが、一番最初に名前があがるのが、心不全です。心不全により心臓が弱って拍出力が不足した結果、手や足などの末梢の血管の血液が心臓へ十分にもどっていかなくなり、むくみがあらわれます。心不全がひどくなると顔までむくみが起こることがあり、内科や循環器科で強心剤の投与をうける必要があります。二番目に名前があがるのが、腎臓がわるいケースです。腎臓が血液中の老廃物をすべて排出することができなくなり、からだのなかに水分と塩分がとどこおるためにおこります。利尿剤の服用や、症状がひどい場合には人工透析などが必要です。さらに、低タンパク血症という病気の場合が考えられます。血液中のタンパク質が不足して、血液の成分が水っぽくなっているためにおこるむくみです。精密な検査とともにタンパク質の補給が必要です。
自律神経性浮腫
自律神経性浮腫とは、自律神経がかかわって浮腫(むくみ)がおこる疾患です。
低血圧の方は、自律神経とくに交感神経の活動があまり活発ではありません。交感神経とは、血管を収縮させるようにはたらいる神経です。
浮腫とは??
血管には動脈と静脈があり、動脈では交感神経に対して鋭敏に反応しますが、心臓に血液をもどす血管である静脈では動脈にくらべてその反応は弱く、交感神経のはたらきが弱ければ、血管はひろがります。その結果、血管のなかの血液がふえ(うっ血)、さらに血液が多いということは血管のなかの水分も多いということですから、それらのふえた水分は毛細血管から組織のなかへと渉みだしていきます。そして組織のあいだに水分がたまります。この水分は組織間液と呼ばれます。この、組織間液が溜まっていくと、しだいにむくんでいきます。このむくみを浮腫といいます。
足がむくみやすい理由について
足のむくみが起こりやすいのは、重力の作用で、からだの下のほうにある足の組織へ水分がたまりやすいからです。むくみの程度がひどくなると、すねやさらには膝より上のほうにまで、むくみがひろがることがあります。
簡単に足のむくみを見る方法としては、むこうずねの部分の皮膚を指で強く押さえてパッと放します。その押さえたあとがへこんでいたら、むくんでいると思ってください。からだを動かして血流をよくすることが対処法ですが、いつもむくみがある人の場合には、心臓や腎臓にほんとうに異常がないかを、いちど医療機関でチェックしたほうがよいと思います。